戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

三隅湊 みすみみなと

石見国の三隅川河口部に位置する港町。現在の島根県浜田市三隅町湊浦。三隅河川流域の物資積出港とともに、石見国の有力国衆・三隅氏の外港として日本海水運、朝鮮貿易の拠点を担った。

三葛 みかづら

石見西部、匹見川上流の美濃郡疋見郷の南奥に位置した集落。その歴史は古く、同集落のいくつかの遺跡からは縄文前期の遺構や平安期の蓬莱山文鏡、須恵器片が出土している。

中津 なかづ

中世、高津川と益田川が合流してできた潟湖に面する中ノ島(中洲)に形成された港町。日本海水運と益田周辺地域の結節点を担った。

益田 ますだ

石見国衆・益田氏の本拠である七尾城、三宅御土居の城下町。益田川の下流域に位置する。石見国西部の政治・経済・文化の中心として栄えた。

津和野 つわの

石見国最西部の津和野盆地に位置した市町。石見国西部では益田氏とならぶ有力国衆であった吉見氏の拠城・三本松城の城下町でもあった。周防、長門、石見の三国を結ぶ交通の要衝として栄えた。

須佐 すさ

長門国阿武郡の深い入江で天然の良港である須佐湾に面した港町。戦国期、毛利氏直轄の海関が置かれた。

大井 おおい

大井川の河口部、鵜山岬と串山崎に囲まれた小さな湾に臨む港町。中世、長門国阿武郡の中心的地域であった大井郷の港湾として栄えた。

通 かよい

長門国青海島東端に位置する港町。青海島を含む島嶼と仙崎半島によって囲まれた仙崎湾にあってさらに三方を陸に囲まれた天然の良港であり、かつ日本海航路へと連絡に優れることから同航路の要港として栄えた。

瀬戸崎 せとざき

海に向かって突出た仙崎半島の先端部、青海島との海峡部に位置する港町。 青海島によって守られた仙崎、深川の両湾の結節点として日本海航路の要衝を占めた。

肥中 ひじゅう

響灘に面する長門国北西部の深い入江を天然の良港とする港町。中世の日本海水運の要港の一つ。

大畠 おおばたけ

周防国の大畠瀬戸の本州側に位置した港町。瀬戸内海の航路の要衝であり、また難所としても知られた。

柳井 やない

柳井川河口に中世以前から形成された港町。柳井からは内陸部への街道が延びており、周防の東の玄関口でもあった。また柳井には周防に大きな既得権を持つ鋳物師集団が存在しており、現在にも金屋の地名を残している。

室積 むろづみ

周防灘の室積湾(御手洗湾)に面する港町。砂嘴をなす象鼻ヶ岬によって周防灘からの風を遮られた天然の良港。古くから瀬戸内海航路の要衝として栄えた。

富田 とんだ

周防国中部、富田川河口部の港町。山陽道が通過する陸路の要衝にも位置する。南北朝期に大内氏の重臣・陶氏の本拠となって以降、周防国内の東大寺領や東福寺領など同氏支配地域の物資集散を担う経済拠点として栄えた。

防府宮市 ほうふみやいち

中世の佐波川下流、周防国府の西隣に位置する港町。松崎天満宮の門前町でもあった。周防国中部の中心的な物資集散地として栄えた。

秋穂 あいお

本州と九州、瀬戸内海と日本海の結節点である関門海峡の本州側に位置する港町。古来より京都と外国を結ぶ国際通行の要としても重視されるなど、その地勢的価値により国内外の流通・交通の要衝を占めて栄えた。

長府 ちょうふ

本州と九州、瀬戸内海と日本海の結節点である関門海峡の本州側に位置する港町。古来より京都と外国を結ぶ国際通行の要としても重視されるなど、その地勢的価値により国内外の流通・交通の要衝を占めて栄えた。

赤間関 あかまがせき

本州と九州、瀬戸内海と日本海の結節点である関門海峡の本州側に位置する港町。古来より京都と外国を結ぶ国際通行の要としても重視されるなど、その地勢的価値により国内外の流通・交通の要衝を占めて栄えた。

今帰仁 なきじん

山原(ヤンバル)とよばれた沖縄本島北部を中心に、奄美諸島あたりまでを支配した山北国の中心地。山北滅亡後も中山国(琉球王国)から派遣される北山監守が、今帰仁城に駐屯した。沖縄本島北部、本部半島北岸部に位置する。

那覇 なは

沖縄本島南部、国場川河口が形成する潟を天然の良港とする港町。海洋貿易国家・琉球王国の外港として、東シナ海の一大中継港を担って栄えた。

首里 しゅり

沖縄本島を中心に栄えた琉球王国の王都。15世紀初頭に琉球中山国の察渡王統を滅ぼした尚巴志によって、浦添から遷都された。尚氏王朝が沖縄本島を統一するにおよび、王国全体を統治する政治・宗教の中心となった。

宮之浦 みやのうら

屋久島の北東岸 、宮之浦川河口部の港町。戦国期の屋久島をめぐる種子嶋氏と禰寝氏の紛争では、宮之浦周辺に楠川城や城ヶ平などの城塞が築かれた。その他の屋久島の港としては、北部の一湊、北西部の永田、東部の安房などがあったとみられる。

坊津 ぼうのつ

リアス式海岸と後背の山地によって守られた良港を持つ九州西南端の港町。地勢的条件から、琉球、中国に対する貿易拠点を担って栄えた。

志布志 しぶし

深く広く湾入した志布志湾の奥に位置する港町。現在の鹿児島県志布志市。中世、物資の集散地や中国など海外との貿易で栄えた。

美々津 みみつ

日向国北部を東西に貫流する耳川の河口部に位置する港町。神武東征の出発地としての伝承を持つなど、古くから栄えたとみられる。

細島 ほそしま

日向国北部の塩見川河口部の対岸に浮かぶ細島の港町。中世以来、日向灘の海上交通の要衝として栄えた。

臼杵 うすき

豊後国臼杵湾の最奥部に位置する港町。永禄五年(1562)頃、大友義鎮によって丹生島城が築かれて以降、大友領国の政治・経済の中心として発展した。

佐賀関 さがのせき

佐賀関半島先端部のくびれ部分に位置する港町。伊予国佐田岬と速吸瀬戸を挟んで対峙し、豊後水道の航路の要衝として栄えた。

府内 ふない

中世、豊後を支配した大友氏の城下町。大分川河口西岸に位置する。大友氏のもとで国際貿易港として繁栄した。

岐部 きべ

豊後国国東半島北岸の入江に臨む港町。海上勢力・岐部氏の拠点でもあった。