戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2.交易品-07.東北・北海道地方

鶴(蝦夷) つる

鶴は蝦夷地を代表する産物の一つだった。主に高級食材として用いられたが、生きた鶴も愛玩動物として珍重された。

金(蝦夷) きん

中世から17世紀前半頃にかけて、蝦夷地(北海道)では金が採掘された。特に17世紀前半、松前家によって金山開発が積極的に進められた。

蝦夷錦 えぞにしき

中国東北部(黒竜江下流域、沿海州)から樺太を経由して蝦夷地(北海道)にもたらされた中国製の絹織物の総称。近世の山丹交易(前述地域間の交易)において最も珍重された商品の一つ。

鷲の羽 わしのはね

蝦夷地(北海道)でアイヌの人々によってもたらされ、矢を飾る羽などに用いられた。近世の山丹交易(樺太を経由して行われた中国東北部黒竜江下流域と蝦夷地との交易)において、鷲の羽は蝦夷錦などとともに中国から輸入された。中世、蝦夷地で入手された鷲…

夷鮭 えぞさけ

蝦夷地(北海道)の鮭。アイヌの人々によって採られ、乾燥加工されたとみられる。交易によって日本に持ち込まれ、日本海航路で北陸や畿内方面にも流通した。

塩(塩竃) しお

陸奥国一宮・塩竃社の門前町・塩竃とその周辺の湾岸では、製塩が盛んだった。戦国期、留守氏重臣や塩竃社が製塩業の支配に関わっていた。

ラッコ皮 らっこかわ

ラッコの毛皮。日本では、ウルップ島(ラッコ島)など千島列島が点在するオホーツク海域で捕れたと推定されるラッコの毛皮が流通した。さらに中国や琉球にも移出された。海虎皮あるいは猟虎皮、海獺皮などと表記されている。