戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

7.その他の事項

生口船 いくちせん

備後国生口島を本拠とする海賊衆・生口氏が運用する船舶。応永二十九年(1422)十二月、生口船が室町幕府から諸関での関銭(関所の通行料)免除特権を与えられたことが、兵庫で大きな問題となった。

兵庫北関入舩納帳 ひょうごきたせきいりふねおさめちょう

文安二年(1445)の1年間に、兵庫北関(東大寺が管掌)を通過した船舶の積荷に対する関税の課税台帳。船籍地、積荷の内容と積載量、関税額、入港日、船頭、問丸が入港日順に箇条書きで記されている。

川舟座 かわふね ざ

室町・戦国期の船仲間組織。河野屋座とともに、敦賀を中心に水運など流通に深く関った。敦賀の港湾業務も管理した。

浅水橋 あそうず はし

浅水と浅水二日市の間の現在の浅水川に架かる橋。平安期の『枕草子』に「あさむづの橋」としてみえる。『太平記』でも、勾当内侍局が新田義貞を追って越前国に下向した際、「浅津の橋」のところで義貞戦死の報を受けたと記されている。