戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2.交易品-東アジア

琉球焼酒 りゅうきゅうしょうしゅ

琉球で製造された蒸留酒。1713年(正徳三年)成立の『琉球国由来記』では「米・粟・稷・麦を以って作る」とする。16世紀後半以降、琉球から薩摩島津氏への進上品にみえるようになる。島津氏はこれを「アワモリ」と称して徳川将軍家などへの贈答品とし…

倭板 わばん

日本から輸出された木材。日宋貿易では日本からの主要な輸出品であった。入宋僧が寺院造営用の木材として南宋に送っており、また棺材としても需要が高かった。

高麗鷹 こうらいたか

朝鮮半島から日本に輸入された鷹狩り用の鷹。中世の武士たちにとって鷹狩りは一種のステータスであり、鷹は威信品でもあったと思われる。その中でも朝鮮半島から舶来した鷹は特に珍重された。

高麗扇 こうらいおうぎ

朝鮮半島で製作された摺扇。11世紀、日本の摺扇は中国で好評を博したが、高麗に輸出された物も多かった。高麗では日本扇を中国に輸出する一方で、自国で製作した摺扇も国外に輸出。戦国期の日本でも贈答品として用いられた。

仮倭扇 かわせん

日本の摺扇(倭扇・日本扇)を模して作られた扇。中国明朝において、日本の遣明使節と関係が深い浙江地方において生産された。16世紀中期、寧波で「仮倭扇」が作られていたことが記録にみえる。

遣唐扇子 けんとうせんす

日本の扇は、中国の扇(団扇、方扇)とは違って折り畳める点と、そこに描かれた様々な主題の繊細な絵が好評を博していた。それらは中国では「摺扇」「摺畳扇」「折扇」などと呼ばれた。一方、室町・戦国期の日本では、遣明使節の進貢品の扇を「遣唐扇子」「…

著羅絹 ちょろけん

16世紀末ごろから日本に輸入された絹織物の一種。鎖服、知与呂介牟、長羅絹とも。厚手の生地で木目文様が特徴とされる。

兜羅綿 とろめん

綿糸に動物の毛をまぜて織った毛織物。主に中国から輸入された。室町期は高い身分の者しか使用が認められない貴重品だった。江戸期に入るとより高級な毛織物である羅紗などが輸入され、価値が相対的に低下。一方で足袋の素材となるなど、下級武士、庶民にも…

鳥銃 ちょうじゅう

ヨーロッパから伝来した火縄銃。中国明朝の時代、「鳥銃」や「鳥嘴銃」あるいは「鳥槍」と呼称された。鳥を狙撃し得るほどの命中精度を誇るためとも、その形状が鳥の嘴に似るためともいう。のち清朝の時代には、主に「鳥槍」と称された。

仏郎機砲 ふらんきほう

子砲を砲身の後部に装着して発射する後装式の大砲。砲身は鋳銅製または鋳鉄製。ヨーロッパで開発された火砲で、アジア海域に進出したポルトガル人らによって伝えられ、東アジアにおいて急速に普及した。

樟脳(中国) しょうのう

中国で生産された樟脳。樟(クスノキ)を加工して作られた。東南アジアで産する竜脳の代用品であり、殺虫剤や火傷の際の鎮痛剤として用いられた(『本草品梨精要』)。中国では12世紀には製造が始まっていたとみられる。

砂糖(輸入) さとう

サトウキビやテンサイなどから抽出した糖分を結晶化させた天然甘味料。紀元前2000年頃にはインドで砂糖が使われていたといわれる。

医書(中国) いしょ

嘉靖四十一年(1562)、中国・明朝の地理学者・鄭若曽は自著『籌海図編』で「倭好」(日本人が好むもの)を列挙。その一つに古書を挙げ、(日本人は)医学を重視しており、医書を見つけたら必ず買う、と記している。

水銀(中国) すいぎん

中世から近世にかけて、水銀は中国から大量に輸入されていた。室町期頃から発展した銅器製作の際の、鍍金料等として用いられた。

唐糸 からいと

15世紀以降、日本に本格的に輸入された中国産の生糸。15世紀、国内の絹織技術の向上に伴い、高級生糸としての唐糸の需要も高まったといわれる。

唐木綿 からもめん

室町・戦国期、中国から輸入された木綿布。日本では国産木綿よりも上質のものとして珍重された。

豹虎皮 ひょうとらかわ

朝鮮半島や中国東北部で狩られたとみられる虎や豹の皮。日本では行縢(むかばき)などに用いられた。

朝鮮木綿 ちょうせんもめん

室町・戦国期、日本に大量に輸入された朝鮮製の木綿。

日本刀(琉球) にほんとう

琉球船によって中国や東南アジア各地に輸出された日本製の刀剣。17世紀の琉球について記した『中山紀略』土産条では「刀」や「摺扇」、「漆器之類」などが全て日本から来るとされている。

タバコ(琉球) たばこ

タバコはアメリカ大陸からヨーロッパへと伝わり、17世紀初頭には、日本でも流行が始まっている。同じ頃、琉球でもタバコが普及し始めていた。

芭蕉布 ばしょうふ

糸芭蕉からとれる繊維を用いて織られた布。16世紀後半以降、芋布(太平布)とともに琉球王国を代表する織物となった。同国で着衣として用いられた他、国外にも移出された。

琉球馬 りゅうきゅうば

中世、琉球王国内において大量に飼育された馬。琉球では貝塚時代の遺跡から、馬の歯の出土が確認されている。琉球馬の系統は、一説には中国の四川省や雲南省あたりの小型の馬に近いともいわれる。

太平布 たいへいふ

宮古、八重山諸島において織られた芋布。「太平」の名は太平山(宮古の別称)によるとされる。 琉球で着衣などに利用されたほか、薩摩などにも移出された。

紅夷砲 こういほう

17世紀初期、明朝に導入された高性能のヨーロッパ式大砲。強力な破壊力と長い射程距離、高い命中精度を誇る点で従来の火器よりも飛躍的に優れた性能を有していた。

嚕蜜銃 るーみーじゅう

オスマン帝国(嚕蜜国)を起源とする鉄砲。16世紀、オスマン帝国から中国の明朝にもたらされた。朝鮮半島での日本軍との戦争を契機として明朝に採用され、同国の辺境防衛などに投入されて威力を発揮した。