戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大砲(スウェーデン) たいほう

ヨーロッパ北部の大国、スウェーデンで製造された大砲。17世紀以降、隆盛をきわめ、オランダをはじめとする各国に輸出された。

大砲(ポルトガル) たいほう

15世紀後半、ポルトガルは海外進出と貿易の拡大にともない、大砲への国内需要が増加した。同国は、一大「大砲市場」となっていった。

トウガラシ(中南米) とうがらし

トウガラシは紀元前8000年〜7500年にはペルーで栽培が始まっていたといわれる。中南米各地で古くから利用された野菜の一つ。

トウガラシ(ヨーロッパ) とうがらし

トウガラシは紀元前8000年〜7500年にはペルーで栽培が始まっていたといわれる。その後、15世紀末のコロンブス(クリストバル・コロン)によるアメリカ大陸到達を契機にヨーロッパにも知られるようになった。

ウーブリ Oublie

中世フランスで好んで食べられていた菓子。上等の小麦粉を使い、酵母を用いずに練り上げた軽い生地でできていた。これを熱した二枚の鉄板に挟んで焼く。ゴーフル(gaufre)の原形ともいわれる。

ビスコチョ bizcocho

イースト菌を使わずに二度焼きしたパン。語源はラテン語の「二度焼くことを」を意味する「ビスコクトゥス」に由来する。16世紀に入ると卵、小麦粉、砂糖の生地をオーブンで焼くビスコチョが現れる。このタイプのビスコチョが日本に伝来し、カステラのルーツ…

有平糖 あるへいとう

砂糖を煮て作られた飴の一種。戦国期、ポルトガル人によって日本にもたらされた南蛮菓子の一つ。語源はポルトガル語のalfeloa(アルフェロア:糖蜜から作られる茶色の棒状の菓子)ともalfenim(アルフェニン:白い砂糖菓子)ともいわれる。

金平糖 こんぺいとう

表面に角状の突起による凹凸をもつ球形の砂糖菓子。戦国期、日本に来航したポルトガル人によってもたらされた。語源はポルトガル語のコンフェイト“Confeitos”。

南蛮犬 なんばん けん

戦国期、来航するヨーロッパ人らは、日本に犬も持ち込んだ。珍しい犬は、有力者間の贈り物などにも用いられた。

南蛮合羽 なんばんかっぱ

戦国期、ポルトガル人によってもたらされた外套の一種。合羽の語源はポルトガル語の“capa”といわれる。日本には羅紗(毛織物)、もしくは天鵞絨(ビロード)製のものが持ち込まれた。

象(動物) ぞう

日本でも象という動物の存在は、古くから知られていた。平安期の事典『和名抄』には、象の姿について、「水牛に似て大耳、長鼻、眼細く、牙長き者なり」とある。室町・戦国期には、東南アジアからの贈り物として生きた象が日本に入ってくる事例がいくつかみ…

南蛮筒 なんばんづつ

戦国期、海外から直接移入された鉄炮。当時は有力者間の贈答品としても珍重された。 南蛮鉄炮とも表記される。

鹿皮(ルソン島) しかがわ

フィリピンのルソン島に生息していた鹿から作られた皮革。日本では革羽織や甲冑などの材料として需要が非常に高く、同島に来航した中国人や日本人によって、多くの鹿皮が船積みされて日本に運ばれた。

金(フィリピン諸島) きん

ルソン島を中心とするフィリピン諸島において産出された金。東南アジアだけでなく中国や日本にも輸出された。

嶋木綿 しまもめん

16世紀中頃以降、東南アジア、南アジアから日本に輸入された木綿布。「嶋渡り」の木綿、「縞木綿」とも呼ばれた。染め糸による鮮やかなストライプが織り込まれており、上質で珍重された。

呂宋壷 るそんつぼ

16世紀末から17世紀初期にかけて、主に茶道具として日本で珍重された陶器。中国南部や中部ベトナムで作られた雑器であるが、ルソン島を経由して輸入されたため、このように呼ばれた。呂宋壷は現地では安価な日用品であったが、日本では茶人の評価が高く…

焔硝(輸入品) えんしょう

戦国期、日本では硝石の多くを海外からの輸入に頼っていた。硝石は焔硝または塩硝と呼ばれ、鉄炮の火薬(玉薬)製造のための材料として炭や硫黄とともに調合された。

砂糖(輸入) さとう

サトウキビやテンサイなどから抽出した糖分を結晶化させた天然甘味料。紀元前2000年頃にはインドで砂糖が使われていたといわれる。

医書(中国) いしょ

嘉靖四十一年(1562)、中国・明朝の地理学者・鄭若曽は自著『籌海図編』で「倭好」(日本人が好むもの)を列挙。その一つに古書を挙げ、(日本人は)医学を重視しており、医書を見つけたら必ず買う、と記している。

水銀(中国) すいぎん

中世から近世にかけて、水銀は中国から大量に輸入されていた。室町期頃から発展した銅器製作の際の、鍍金料等として用いられた。

唐糸 からいと

15世紀以降、日本に本格的に輸入された中国産の生糸。15世紀、国内の絹織技術の向上に伴い、高級生糸としての唐糸の需要も高まったといわれる。

唐木綿 からもめん

室町・戦国期、中国から輸入された木綿布。日本では国産木綿よりも上質のものとして珍重された。

豹虎皮 ひょうとらかわ

朝鮮半島や中国東北部で狩られたとみられる虎や豹の皮。日本では行縢(むかばき)などに用いられた。

朝鮮木綿 ちょうせんもめん

室町・戦国期、日本に大量に輸入された朝鮮製の木綿。

鶴(蝦夷) つる

鶴は蝦夷地を代表する産物の一つだった。主に高級食材として用いられたが、生きた鶴も愛玩動物として珍重された。

金(蝦夷) きん

中世から17世紀前半頃にかけて、蝦夷地(北海道)では金が採掘された。特に17世紀前半、松前家によって金山開発が積極的に進められた。

蝦夷錦 えぞにしき

中国東北部(黒竜江下流域、沿海州)から樺太を経由して蝦夷地(北海道)にもたらされた中国製の絹織物の総称。近世の山丹交易(前述地域間の交易)において最も珍重された商品の一つ。

鷲の羽 わしのはね

蝦夷地(北海道)でアイヌの人々によってもたらされ、矢を飾る羽などに用いられた。近世の山丹交易(樺太を経由して行われた中国東北部黒竜江下流域と蝦夷地との交易)において、鷲の羽は蝦夷錦などとともに中国から輸入された。中世、蝦夷地で入手された鷲…

夷鮭 えぞさけ

蝦夷地(北海道)の鮭。アイヌの人々によって採られ、乾燥加工されたとみられる。交易によって日本に持ち込まれ、日本海航路で北陸や畿内方面にも流通した。

塩(塩竃) しお

陸奥国一宮・塩竃社の門前町・塩竃とその周辺の湾岸では、製塩が盛んだった。戦国期、留守氏重臣や塩竃社が製塩業の支配に関わっていた。