戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

厳島 いつくしま

広範な信仰を集める安芸一宮、厳島神社の門前町。各地から参詣者や商人が来航し、瀬戸内海の要港として繁栄した。

玖波 くば

安芸国佐西郡の広島湾岸に位置する港町。現在の広島県大竹市玖波町。山間部から切り出される木材などの山林資源の積出港として栄えた。玖波の地名も貯木場を意味する「木場」が語源であるといわれる。

大原 おおはら

美作から備前を南北に貫流する吉井川の支流・吉野川の上流部に位置した市庭町。中世、同河川水系の水運と結節して、高野山金剛三昧院領大原保(大原荘)の経済的中心を担ったと思われる。

戸川 とかわ

美作国の津山盆地中心部に位置した市町。中世、同国の経済拠点の一つとして栄えた。近世の城下町・津山の中核となったとみられる。

塩湯 しおゆ

美作国・吉野川沿いに位置する宿場町。現在の岡山県美作市湯郷。中世、温泉町として、また美作の勝田郡と備前を結ぶ街道の要衝としても栄えた。

伊部 いんべ

備前国の片上湾に臨む港町。中世、皇室領香登荘と、その西方約五キロにある吉井川流域の物資集散港となった。また室町・戦国期に西日本全域で使用された備前焼の生産・流通拠点としても栄えた。

福岡 ふくおか

吉井川の下流が山陽道と交差する水陸交通の要衝に形成された市場町。中世、穀倉地帯であった福岡荘や香登荘など周辺荘園や美作など吉井川上流地域の物資集散地となって栄えた。

牛窓 うしまど

瀬戸内海に面した備前国邑久郡の港町。前面の前島、後背の阿弥陀山によって大風から守られた天然の良港であり、中世、瀬戸内屈指の水運基地として栄えた。

西大寺 さいだいじ

吉井川の中世における河口部に位置する西大寺の境内に形成された門前町。周辺経済の中心を担う市庭町として栄えた。元亨三年(1323)の史料には「市津」としてみえ、港町でもあったことが分かる。