戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

3.人物-05.東海・関東地方

新四郎 しんしろう

武蔵神奈河の鍛冶。年未詳(天正年間?)十二月の北条氏規朱印状の宛所として「神奈河 鍛冶新四郎」がみえる。

山口 越後守 やまぐち えちごのかみ

武蔵金沢の商人。山口氏は15世紀中末期あたりから史料上にみえる金沢の有力商人であり、越後守もまた江戸湾水運に深く関わった。

狩野 玉楽 かのう ぎょくらく

相模小田原の絵師。小田原狩野派の一人。その画風は、室町幕府や朝廷の御用を受けて中央で活躍した絵師・狩野元信の周辺で学んだことを思わせる正系のものだという。

山田 二郎左衛門 やまだ じろうさえもん

相模小田原の鋳物師。 小田原の新宿に居を構え、北条氏から棟梁にも任じられた有力者。天文三年(1534)に、初代の二郎左衛門が、河内狭山(大阪府大阪狭山市)より移ってきたと伝えられる。

賀藤 かとう

小田原の問屋商人。永禄年間から天正年間にかけて、北条氏の城下町・小田原の宮前下町の奉行をつとめた。

紙屋 甚六 かみや じんろく

相模小田原の紙商人。大和国奈良興福寺の多聞院英俊の日記である『多聞院日記』にその名がみえる。

宇野 定治 うの さだはる

北条家臣。藤右衛門尉。家治の父。京都外郎家の出身。北条氏の京都での外交を担った。北条領国では河越の今成郷の代官を務めた。

江川 太郎右衛門尉 えがわ たろうえもんのじょう

北条氏の家臣。伊豆国韮山を拠点として、江川酒の醸造を行っていた。

小浜 景隆 おばま かげたか

伊勢国の海賊。官途名は民部左衛門尉、後に伊勢守。小浜光隆の父。伊勢の海賊衆・小浜氏の出身。元亀二年(1571)、水軍編成を急ぐ武田氏の招致に応じ、駿河の江尻・清水に拠点を移して武田警固衆の一翼を担った。

角屋 七郎次郎 かどや しちろうじろう

伊勢国大湊の廻船商人。後に駿河国清水を拠点を移した。

藤次郎 とうじろう

駿河清水の廻船商人。戦国期、駿河の戦国大名・今川氏に中間として仕え、他国への使いなどを担った。

友野 二郎兵衛尉 ともの じろうひょうえのじょう

駿府の有力商人。戦国期、駿府今宿において友野座の商人頭をつとめ、木綿や茜、胡麻、米などを扱った。また今川氏の御用商人として同氏の経済政策にも関わった。

蔵田 紀伊守 くらた きいのかみ

伊勢国の御師。越後上杉氏の御用商人・蔵田五郎左衛門の一族とみられる。上杉氏から依頼され、同氏の使者の交通上の便宜をはかった。

楠見 善左衛門尉 くすみ ぜんざえもんのじょう

伊豆国口野郷の港町・江浦の問屋商人。戦国期、駿河東部の国人領主・葛山氏のもとで、江浦の支配にも関わった。弘治三年(1557)三月二十四日付の葛山氏元判物の宛先に、その名がみえる。