戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

堀江 ほりえ

松山平野・久万川河口付近に位置する港町。戦国期、中部伊予の有力領主・河野氏の本拠・道後の外港の一つであった。河野氏家臣の有力海賊衆・来島村上氏の伊予本土における拠点港でもあり、豊後など北部九州地域と畿内を結ぶ瀬戸内海の新航路の寄港地、水運…

宮窪 みやくぼ

芸予諸島の大島北側の港町。現在の愛媛県今治市宮窪町。戦国期、瀬戸内海屈指の海賊衆・能島村上氏の本拠地だった。

岩城 いわぎ

瀬戸内海、芸予諸島のほぼ中心に位置する岩城島の港町。中世、塩の産地であるとともに海上勢力が拠点を置く水運の基地でもあった。

弓削 ゆげ

平安期以来、塩の荘園として知られた東寺領弓削島荘の港町。同島を含む周辺海域で生産され、瀬戸内海流通の主力商品でもあった塩の運搬を担う水運の基地として多くの船が発着した。

神辺 かんなべ

中世山陽道の分岐点に位置した市町。現在の広島県福山市神辺町。特に大字川北や大字川南が町場の中心だったとみられる。

鞆 とも

瀬戸内海に突出た沼隈半島の東南端する港町。仙酔島や大可島などの島々に守られた良港。瀬戸内海を航行する際の潮待ちに利用され、瀬戸内海航路の要港として栄えた。

田島 たしま

備後国沼隈半島のすぐ南に浮かぶ田島の西岸、横島との海峡部に位置する港町。中世、海賊衆・因島村上氏の拠点の一つとまった。また塩などの周辺物資の運搬を担う水運基地として栄えた。

三庄 みつのしょう

因島南部に位置する港町。中世の三庄は因島島内で中庄につぐ塩の荘園だった。

中庄(因島) なかのしょう

備後因島の中央部に位置する港町。室町・戦国期、瀬戸内屈指の海賊衆・因島村上氏の本拠として水運、水軍の基地となった。

尾道 おのみち

尾道水道により荒波から守られる良港をもった港町。農産物や鉱物資源などを産する後背地や、周辺海域の物資集散地として瀬戸内海屈指の要港として栄えた。

瀬戸田 せとだ

高根島との水道部に面した生口島の北西部に位置する港町。周辺海域の水運の中核として栄えた。

沼田市 ぬたいち

沼田川河口部の自然堤防上に形成された市場(市庭)町。埋立てが行われる以前、沼田川河口部には入海が深く入り込んでいたという。南北朝期以降、沼田小早川氏の支配がおよんだ。

忠海 ただのうみ

大崎上島、大久野島の山陽側対岸に位置する港町。中世、沼田小早川氏の一族・浦氏の本拠地。瀬戸内海航路の中継港としても栄えた。

高崎 たかさき

瀬戸内海航路において、山陽沿岸航路と防予諸島内を突っ切る沖乗り航路の分岐点に位置した港町。 瀬戸内海の重要な寄港地であるとともに、周辺地域における造船を含めた水運活動の拠点となった。

三津 みつ

安芸国三津川河口部の港町。現在の広島県東広島市安芸津町。室町期は三津村、風早村、木谷村の三ヶ村が「三津三浦」あるいは単に「三津村」と称されて一体のものと認識されていた。古くから風待ちの港として知られ、中世は竹原小早川氏の外港ともなった。

田万里 たまり

旧山陽道の市町。東西条四日市と本郷・三原の中間に位置し、江戸期には間宿(あいのしゅく)として栄えた。現在の広島県竹原市田万里町。

白市 しらいち

安芸国高屋盆地東端に位置する市町。現在の広島県東広島市高屋町白市。国人領主平賀氏の拠城・白山城の城下町ともなった。急な坂道に沿って町場が形成されている。坂の上に元暦元年(1184)創建と伝えられる養国寺があり、元々は同寺の門前町であったと…

西条(四日市) さいじょう

安芸国中央部の西条盆地に位置する市場町。古代以来、安芸国の中央部と東部沿岸地域を結ぶ山陽道の要衝にあった。

倉橋 くらはし

安芸灘に浮かぶ倉橋島の南岸に位置した港町。古代以来の瀬戸内海航路の寄港地として、また中世には海賊衆・倉橋多賀谷氏の本拠として栄えた。

瀬戸 せと

広島湾に東の玄関口にあたる音戸の瀬戸に臨む港町。音戸の瀬戸は平安末期に平清盛が開削事業を行ったといわれ、古くから海路の要衝にあった。

呉 くれ

広島湾の東の関門である音戸瀬戸を扼す地点に位置する港町。中世、水軍・呉衆の拠点となった。

仁保嶋 にほじま

中世、広島湾東岸沖に浮かんでいた仁保嶋の港町。安芸国の大河川である佐東(太田)川と瀬野川の河口部の沖に位置する。戦国期には、広島湾水上交通と瀬戸内海航路を抑える要衝として激しい攻防が繰り広げられた。

戸河内 とごうち

安芸国西部を貫流する太田川と、同国吉田方面から流れる根の谷川の合流地点に位置する市町。両河川流域と瀬戸内海を結節する、河川水運の要衝として栄えたとみられる。

可部 かべ

安芸国西部を貫流する太田川と、同国吉田方面から流れる根の谷川の合流地点に位置する市町。両河川流域と瀬戸内海を結節する、河川水運の要衝として栄えたとみられる。

堀立 ほたて

安芸国中央部を貫流する佐東大田川河口に位置した港町。安芸国内陸と瀬戸内海とを結節する役割を担って栄えた。現在の広島県広島市安佐南区祇園のあたり。

廿日市 はつかいち

広島湾の西岸の港町。周防から安芸にいたいる山間部と沿岸部のルートが合流する陸路の要衝に位置する。厳島神主家の居城・桜尾城が北東部にあり、その城下町的性格もあった。安芸国西部の中心的物資集散地として発展した。

地御前 ちのごぜん

厳島の対岸に位置する厳島神社外宮・地御前神社の門前町。同じく対岸に位置する廿日市とともに、瀬戸内海の要港・厳島と安芸国西部を結節する役割を担った。