戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2.交易品-東南アジア

白檀 びゃくだん

東南アジアのティモール諸島に生えるサンタル樹の一種。心材に芳香がある。檀香の代表的な香木であるが、厳密には樹心と根部の黄褐色に近いものが黄檀、材の白色のものが白檀と呼ばれる。香木として用いられたほか、仏像の材料としても使われた。

象(動物) ぞう

日本でも象という動物の存在は、古くから知られていた。平安期の事典『和名抄』には、象の姿について、「水牛に似て大耳、長鼻、眼細く、牙長き者なり」とある。室町・戦国期には、東南アジアからの贈り物として生きた象が日本に入ってくる事例がいくつかみ…

石火矢(輸入) いしびや

戦国期、海外から日本に輸入された大型砲。日本に渡来した石火矢は、玉と玉薬を入れる取っ手の付いた付属品の入れ子の形式から、東南アジア系のフランキ砲とみなせるという。後にはヨーロッパへの直接発注も行われている。

鹿皮(ルソン島) しかがわ

フィリピンのルソン島に生息していた鹿から作られた皮革。日本では革羽織や甲冑などの材料として需要が非常に高く、同島に来航した中国人や日本人によって、多くの鹿皮が船積みされて日本に運ばれた。

金(フィリピン諸島) きん

ルソン島を中心とするフィリピン諸島において産出された金。東南アジアだけでなく中国や日本にも輸出された。

嶋木綿 しまもめん

16世紀中頃以降、東南アジア、南アジアから日本に輸入された木綿布。「嶋渡り」の木綿、「縞木綿」とも呼ばれた。染め糸による鮮やかなストライプが織り込まれており、上質で珍重された。

呂宋壷 るそんつぼ

16世紀末から17世紀初期にかけて、主に茶道具として日本で珍重された陶器。中国南部や中部ベトナムで作られた雑器であるが、ルソン島を経由して輸入されたため、このように呼ばれた。呂宋壷は現地では安価な日用品であったが、日本では茶人の評価が高く…

焔硝(輸入品) えんしょう

戦国期、日本では硝石の多くを海外からの輸入に頼っていた。硝石は焔硝または塩硝と呼ばれ、鉄炮の火薬(玉薬)製造のための材料として炭や硫黄とともに調合された。

ベトナム陶磁 べとなむとうじ

ベトナム北部(安南)で生産された陶磁器の総称。ベトナムにおける施釉陶磁の歴史は古く、二千年以上前から始まっていたとされる。

真那賀香 まなかこう

東南アジアのマラッカに由来する沈香。江戸期の香道において、「伽羅」「羅国」「真南蛮」「蘇門答刺」「佐曾羅」とともに「六国」の一つに数えられた。

羅国香 らこくこう

シャム王国(タイ)のロッブリー地方((チャオプラヤー河中流域))産の沈香。「羅国」とは、中国の文献にみえる「羅斛」(Lo-fu,ロッブリー地方)の宛字とみられる。

真南蛮香 まなばんこう

シャム王国(タイ)で産出された沈香。江戸期の香道において、「伽羅」「羅国」「蘇門答刺」「真那賀」「佐曾羅」とともに「六国」の一つに数えられた。

伽羅 きゃら

最高品質の沈香木。樹脂分の凝集度が極めて高く、潤沢な黒色が特徴。中国および日本で珍重された。現在のベトナム中部沿海に栄えたチャンパ(占城)王国の地が、産地としてよく知られた(他地域でも産出はした)。 名称の由来 文献にみえる 日本での伽羅 日…

沈香 じんこう

ジンチョウゲ科ジンコウ属の植物から生じる香木。この植物の材、とくにその枯乾そた木質の部分などに樹脂が沈着凝集した部分だけを採集したものが沈香木と呼ばれる。熱することで独特の芳香を放つ。

水牛 すいぎゅう

ウシ科の大形哺乳類。アジアでは古くから家畜化されており、中世には中国、東南アジア、インド、中東、ヨーロッパにまで広く分布していた。日本では対外貿易を通じてその角が輸入されており、江戸前期からは皮の輸入も史料にみえる。 水牛の角 水牛の皮 生き…

カンボジア絣 かんぼじあ かすり

カンボジアは、インドシナ半島のなかでも優れた染織文化を有していた。特に非常に繊細な絹の絣は、その色の美しさや括り技術の精緻さでアジアの絣のなかでも群を抜いているという。