戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2021-04-03から1日間の記事一覧

室 むろ

播磨国揖保郡南部から幹線航路に突出した小さな半島の西側に位置する港町。三方を山が囲む小さな入江を天然の良港として瀬戸内海航路屈指の重要停泊地、海運基地として栄えた。

那波 なば

深く入り込んだ相生湾の最奥の芋谷川(旧矢野川?)河口部に位置した港町。中世、東寺領(後に南禅寺領)となった矢野荘の倉敷地として物資の集散地を担った。

坂越 さこし

播磨国西部の坂越湾に面する港町。中世、瀬戸内海の寄港地として栄えた。

志度 しど

讃岐国志度湾の奥に位置する港町。中世、東讃の水運基地の一つとなった。平安初期創建と推定される志度寺の門前町でもあった。

嶋 (小豆島) しま

瀬戸内海東部に浮かぶ小豆島の港町。中世、小豆島は塩(嶋塩)の生産地として知られ、塩を運搬する多くの船が発着した。周辺海域で活動する海賊衆の拠点でもあった。

塩飽 しわく

瀬戸内海中央部を扼す備讃海峡の中心に位置する塩飽本島の港町。瀬戸内海航路の重要な寄港地、海関として、また西日本海域全域にわたる水運基地として栄えた。港湾部は、東北岸の「笠島」や東南岸の「泊」であったとみられる。

多度津 たどつ

讃岐国西部・讃岐平野に位置する港町。室町・戦国期、瀬戸内海の水運基地の一つとして栄えた。西讃を支配した守護代・香川氏の城下町でもあった。

仁尾 にお

後背の七宝山、前面の大蔦(津多)島によって風や潮から守られた良港を持つ港町。中世、賀茂社神人らの海上交易の拠点として栄えた。また讃岐守護・細川氏の守護御料所(直轄地)でもあり、西讃の軍事上の要衝でもあった。

橘 たちばな

阿波国南部の大河川・那賀川河口部南方の港町。小島が浮かび、天然の良港を形成する広い湾(橘湾)に面していた。中世、那賀川上流域で伐り出される材木の積出港の一つとして栄えた。

平嶋 ひらしま

阿波国南部の大河川・那賀川河口部北岸に位置する港町。同河川流域や周辺海域で産出される木材や海産物などの物資の中心的な積出港として栄えた。

宍咋 ししくい

阿波国最南部の宍喰川河口部に位置する港町。中世、同河川上流域で伐り出される木材の積出港として栄えた。

甲浦 かんのうら

阿波国との国境に隣接する土佐国の東端の港町。土佐国の玄関口として、畿内と土佐湾沿岸地域を結ぶ海陸の要衝にあった。

浦戸 うらど

土佐湾中央部の内海・浦戸湾の入口に位置する港町。土佐中央部の内陸地域と外洋の結節点として古くから栄えた。

須崎 すざき

土佐湾西岸、複雑な入り江で天然の良港となっている須崎湾に臨む港町。中世、荘園・津野荘と外海を繋ぐ物資の集散地として栄えた。城山南麓、東麓の「原」とその南部に形成された砂州上に立地する「洲崎」の二つの集落からなる。

中村 なかむら

土佐国幡多郡の大動脈・四万十川の下流域に位置する城下町。室町・戦国期、土佐西部の戦国大名・土佐一条氏の本拠として栄えた。中村には他にも多くの河川が集中しており、同郡の交通・経済の中心地だった。

清水 しみず

土佐国幡多郡足摺半島西岸に位置する港町。大船の停泊も可能な深い入江を天然の良港とする。室町・戦国期、土佐沖を経由して畿内と南九州を結ぶ航路の中継港となった。

柏島 かしわじま

宿毛湾の南、大月半島先端部の沖合に位置する柏島の港町。豊後水道と太平洋の境目に位置し、西南四国沿岸海域における海運の要衝にあった。

宿毛 すくも

土佐国幡多郡の西部、伊予国宇和郡から流れる松田川の河口部に位置する港町。中筋川の廻廊によって土佐一条氏の本拠・中村とも通じており、室町・戦国期、同氏の西の外港であったと思われる。

日振浦 ひぶりうら

南予と豊後を隔てる豊後水道に浮かぶ日振島の港町。古代から海上交通の要所となった。