戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

荒谷 彦二郎 あらたに ひこじろう

 竹原小早川家臣。 小早川弘平に仕えた。小早川弘平の父弘景の置文によれば、荒谷氏は弘景の時代に出仕した「足洗」(身分の低い家臣)であったらしい。

主家への経済支援

 永正二年(1505)十月三日、小早川弘平が荒谷彦二郎に宛てて書状を発している(「小早川弘平預ヶ状写」)。これによれば、彦二郎は小早川弘平の要請に応じて銭10貫と米30俵を調達。その返済として三津村太郎丸名の半分の給付を受けた。

 三津村太郎丸名は三津村の中でも市場や港に近い場所であったとみられる。主家を経済的に支える財力は、彦二郎自身が商業や金融業に関わっていたことをうかがわせる。

参考文献