戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

2.交易品-02.九州地方

鯛(佐賀関) たい

豊後国佐賀関やその周辺で水揚げされた鯛。佐賀関沖の豊後水道は黒潮が瀬戸内海へと流れ込んでおり、鯛をはじめブリ、アジ、サバなどの漁獲資源の宝庫として知られる。中世、若林氏ら佐賀関の武士も漁労に関わっていた。

硫黄(豊後) いおう

豊後国の山岳地帯において産出された硫黄。中世、遣明貿易に関与した大友氏によって中国にも輸出された。

鉄(豊後) てつ

豊後国、特に国東半島で大量に精錬されたとみられる鉄素材、及びその製品。

練酒 ねりざけ

中世以降、博多で製造された酒。江戸期の儒学者・貝原益軒は『筑前国続風土記』の中で、「その色、練絹の如くなるゆえ練酒(ねりざけ)と称す。昔よりありて久しき名産なるべし」としている。