戦国日本の津々浦々 ライト版

港町から廻る戦国時代。そこに生きた人々、取引された商品も紹介します。

クリストバン くりすとばん

 マニラ-アカプルコ間航路の日本人乗組員。コスメという弟がいた。後にイギリスに渡る。

サンタ・アナ号の乗組員

 1587年、マニラアカプルコ行きの積載量600トンのガレオン船、サンタ・アナ号がカリフォルニアの海岸で、イギリスの探検家トーマス・キャベンディッシュ率いるデザイアー号に襲われた。

 この時、サンタ・アナ号の乗組員であった二人の日本人、クリストバン(20歳)とコスメ(17歳)の兄弟も捕まった。2人の出身地や、日本名は分からない。

 クリストバン兄弟は、そのままキャベンディッシュの配下の船員となった。デザイアー号がカリフォルニア沿岸に寄港した際には、アメリカ大陸に上陸した可能性もある。

イギリスに渡る

 その後、太平洋を渡って、東南アジアの港を探検。インド洋経由で希望峰を回ってヨーロッパに辿り着き、しばらくイギリス国内に滞在した。

遠征失敗

 1591年、二度目のキャベンディッシュの遠征にも参加した。しかし、この遠征は、南米海域でのポルトガル人との戦闘、嵐などにも見舞われ、船員のほとんどが死亡したといわれる。クリストバン兄弟も、その航海中に死亡したと考えられている。

参考文献