17世紀初頃のルソン島・マニラの住民。日本出身の奴隷。女性。手相を読むことで、未来を予測することができたという。
「魔女」
1621年、日本人で奴隷身分であった2人の女性、ウルスラとドミンガが「魔女」であると告発された。この件に関し、フィリピンからメキシコに送られた報告書が残されている。
未来予測の能力
報告書によると、ある時ウルスラは、ドゥエナン・イザベル・デ・モンテネグロという女性の病気を治す依頼を受けた。ドゥエナンから症状の説明を受けて、病気は呪いのせいであると診断。呪いの主として、モンテネグロ家の奴隷を言い当てたという。
ウルスラには過去を読み、手相から未来を予測する能力があると、周囲からはみられていた。唯一、未来予測が外れたのは、黒人奴隷が逃亡した際のみだったという。ウルスラは、奴隷はマラッカにも日本にも逃亡していないとし、いずれ主人のもとに戻ると予測したが、実現しなかったとされる。